緩和ケア内科
徳山病院では、”私たちは患者さん、ご家族を援助します”の理念をもとに看取りを行っています。
徳山病院では、”私たちは患者さん、ご家族を援助します”の理念をもとに看取りを行っています。多くの方々が病院は、最後まで医療を行う場所のイメージがあるかもしれません。しかし病院の中では医療だけでなく、患者さんやご家族は、複雑な状況や苦痛などの思いを、誰かに聴いてもらうことを望んでいることが見受けられます。つまり人それぞれが個別に、またその瞬間に求めている援助を提供することが大切だと思います。
そこで当院では苦しみを理解し、その苦しみに寄り添い、傾聴し、応対する能力を身につけるため、高山理事長からの理念研修を全職員が受講しています。当院は患者さんやご家族とのコミュニケーション、特に思いを傾聴するスキルを身につけ、相手の苦しみを和らげ、軽くし、なくする援助を行って参ります。
当院で働く看護師からのひとこと
看護師として16年以上を過ごしましたが、その間沢山の患者様の臨終に立ち会いました。看護師になりたての頃は臨終の場に満ちた悲しみを癒すための手段を持たず、ともに悲しむことしかできない自分の無力さに不甲斐なさを感じていました。当院で働き始めて数年がたち、身体的な苦痛だけでなく、存在意義や命の質・尊厳・罪悪感などスピリチュアルペインに焦点を当てて「援助」をすることを当院の理念として日々勤務しています。
また、がん以外のすべての症例に対しても患者さんが感じている心と体の痛みを和らげ、安心と安らぎの時間を過ごすためのケアを行っています。私が看護師になりたての頃に比べ、臨終を迎えられるご本人・ご家族がいいお顔で退院されて行かれるように感じています。まだまだ十分とは言えませんがこれからも患者様・ご家族を援助する存在でありたいと思っています。